オトメ*ドメイン 感想 考察 大垣ひなた編part2
※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。
↓前回の記事
秘密を打ち明けずにひなたを受け入れてしまった湊。
前回の記事で私は肯定こそしていましたが、明らかにこれは異常です。
湊は風莉からの説教もあり、その秘密をひなたに打ち明けます。
湊「じっ、実はボクっ!男の子なんですっ!!!」
ひなた「・・・?」
中々納得してもらえない湊、まあ当然ですけどね・・・
湊「ああもうっ!これっ、見てください・・・!」
ひなた「お、お姉さまっ?何してるのだ?」
湊「こ、ここっ!触ってみてください・・・!」
ひなた「も、もぉぉ~~♪やっぱりそういうことしたいんだ?ホントお姉さまってばまわりくどいんだからぁ♪」
ひなた「え、えっと・・・」
「ほんとに、おお、オトコ・・・?」
驚いて逃げ出してしまったひなた。
そのことで、湊はひなたに嫌われたのだと判断しました。
実際のところどうなんでしょうね・・・好きな人の性別が違ったという状況になったことがないのでわかりませんけど・・・
うーーーーーん・・・
そんなこんなあったわけですが
その夜、湊が入浴中にひなたが突然浴室に入ってこういいました。
ひなた「今まで黙っていたことは、ちょっと怒ってるのだ。でもよく考えたら仕方ないかなって気もしたのだ」
「とはいえ、もっと早く言ってほしかったのだ。そしたら、女の子同士なのに~とか悩まなくても済んだのに」
湊「すみませんでした・・・」
「えっ?あの、ひなたさん・・・?」
「つまり、ボクが男でも・・・いいんですか?」
ひなた「女の子だから好きになったんじゃないもん・・・。ひなたはお姉様を好きになったんだもん」
あぁ^~~~可愛いですねえ^~
更に賢いですね!非常に利口!
湊に事情があることも理解するひなたちゃんえらいなぁ~
余談はさておき、もちろんひなたは湊という人間を好きになったということにも要因はあると思いますが、一番の要因は自分自身も性別の違いに関して悩んでいたことにあると思います。
この二人は一度だけでも性別の違いというものに悩まされている人間だからこそ共感できてしまうところがあるんですよね。
そうでなければ・・・ここまでスムーズに話はすすまないはずですよ。
ありのままの自分を受け入れてもらえた湊。
こうして二人は本当に分かり合えた関係として結ばれたのでした。
ひなたはその後でこう語ります
ひなた「ほんとはね・・・?旦那様がいてくれて、子供もたくさんいて・・・そういう将来、憧れてたの」
「女の子同士じゃ、普通の家族にはなれないなーって、ちょっぴり寂しかったから・・・だから、ね?」
「お姉さまが男の子で、よかったのだ♪」
これ仲直りえっちの最後の台詞なんですけどね?
やっぱりね、最初に言ったと思いますがこの作品はえっちシーンの台詞も侮れないんですよ。
賢者モードでしっかり見てなかったニキは今すぐじっくり見返してくれ。
この後に続く湊の誓いの台詞もめちゃくちゃ良いんだから。
ここで一つ疑問に思うことがあります。
ここまでのお話で出てきたことですが、ひなたは湊が来るまでとても暗い女の子だったそうです。
今のひなたを見ると、とても想像できないですね。
しかし、これまでのコミュニケーションなどを見てもひなたは一般的な感性や考え方、感受性を持っているようです。
そうであれば、なぜひなたはここまで「東方将軍」でいることにこだわり続けているか。
それは次第に紐解けていきます。
ある日、湊はひなたの違った一面を目にします。
それはいつものひなたとは全く違った、お嬢様のひなたの姿。
礼儀、作法、言葉遣い。その全てが上品で完璧なお嬢様として振る舞うひなたの姿でした。
それを見た湊はその姿もいいと肯定しますが、ひなたはその自分を「偽物のひなた」と言い張り、否定しました。
しかし、その後に湊は今後の学校生活も見据えて普段はお嬢様モードで過ごすことを提案します。
そこでひなたは今までの自分のお話を始めました。
ひなたがなぜ今のような姿になったのか、
ひなたは地元の学校の友達にラノベやゲームやそういう世界を教えてくれたそうです。
ひなた「んふふっ♪二人に出会って、ひなたの世界は変わったのだ」
「二人に出会うまで、楽しいことなんて一つもなかったから・・・」
「ひなたは、お人形だったのだ」
「お金持ちのお嬢様に生まれて、綺麗なドレスを着せられて、可愛い可愛いって褒められて・・・たくさんの、色んな人に撫でてもらって」
「・・・それが、ひなたのお仕事だったのだ」
「パパとママが、自慢の子供でいてねって言うから。ずっとずっと、礼儀正しいお嬢様だったのだ」
「ずっとずっと、自慢のお人形だったのだ」
湊「お人形は・・・楽しくなかった・・・ですか?」
ひなた「楽しいわけないのだ。毎日、言われたことをしてるだけ。空っぽで、退屈で、楽しくないのに笑ってて、何もかも嘘だらけで・・・」
「本当のひなたはこうじゃないって、ずっと思ってた。でも、他にどうすればいいのか、わからなかったのだ」
そんなとき、ひなたと二人は出会ったようで、
それがひなたには気に入り、友達になったそうです。
「ひなたは、お人形以外の何かになりたかった」
「だから、新たな人格が降臨して・・・願いが叶ったのだ♪」
ひなたにとって中二病は自我の芽生えそのものだったと
それを聞いて湊はなぜひなたがお嬢様のように過ごすことを嫌がるのか理解し、もう二度と言わないことを誓いました。
そんな話もあってか、ひなたは久しぶりに昔の中二病仲間と連絡を取ることにしました。
・・・
しかし、連絡を取って会った二人は中二病を卒業しており・・・
ひなたは帰って来てからぼんやりと裸でベッドに座り込んでいました。
ひなた「・・・着る服が、ないのだ」
「二人とも、普通の女の子だったのだ・・・」
「忠告まで、してもらっちゃったの。もうやめた方がいいよ・・・って。その方がひなたんのためだからって」
「わかってるの。本当に、ちゃんと分かってたの。恥ずかしいことだって・・・バカにしか見えないって・・・えへへ・・・」
「ひなたも、そろそろ・・・大人にならないと、だよね?大人は、魔法を信じたりしないよね?」
「魔王軍は、解散なのだ・・・。ばんざーい・・・」
そして、ひなたさんもまた──
中二病からの卒業を、宣言した。
きっとそれは、いつか必ず訪れるはずの瞬間だった。
・・・だから僕も、反対はできなかったのだ。
・・・
そして翌日から、ひなたはお嬢様のように暮らし始めるのでした・・・
ここまでがpart2とさせていただきます。
まずは最後の部分ですが、ひなたにとって昔の友達が中二病を卒業していたことはそこまで傷ついてしまうことなのかという点についてです。
これはひなたちゃんの過去があるからこその感情だと思います。
私はひなたちゃんの過去の話を聞いて
「ひなたちゃんは常識のある赤ちゃんみたいな存在」
だと思いました。
前の学校ということですから3歳の赤ちゃんくらいですかね。
ひなたにとって中二病は自我の芽生えである~というのがあったと思いますが、つまりはひなた自身が意志をもって行動し始めたのはここ最近というわけです。そういう点から私は赤ちゃんと言ったんですよ。
そしてそのきっかけになったのは紛れもなく友人二人だったわけですね。
ひなたちゃんにとって二人は友達であるのは間違いありませんが、ある種目覚めさせてくれた親のような存在でもあると思うんですよね。
正確には友人二人が、というよりはその世界が、ですけどね。
しかし、その世界が二人の中二病とともに崩れ去った。
そんな感覚だと思います。
そして一番ここまで追い込んでしまったのは、ひなた自身はまともな感性を持ち合わせてるってことにもあるんですよね・・・
ずっとおかしい、恥ずかしいとわかっていながら中二病を続けていた。
それは他に自分だと思える人格がなかったから。
では最後に今回の問題のポイントをまとめます
問題は「ひなたがまたお嬢様のように暮らし始めた」ということです。
ポイントは
・今までの中二病のひなたに比べれば格段に社会に適応しており、ひなたの言う通り「大人になった」と言えば理解される振る舞いであるということ
・それをひなた自身が十分に理解していること
・お嬢様モードのひなたは完璧な女の子であるということ
の三点くらいですかね。
この問題を湊が解決するところから次回の記事で書いていこうと思います。
ここまで見てくださりありがとうございました!次の記事も見ていただけると嬉しいです!
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