lowhigh物のゲーム見聞録

主にギャルゲー、エロゲ―の感想を語るウェブログです。既プレイ向けの考察を行っているため、未プレイの方は読む記事に注意してください。

感想レビュー 第二作目:オトメ*ドメイン

第二作目の感想、及び考察のレビューを行います。

LowHigh物と申します。よろしくお願いします。

 

今回は最初の記事ということでこのゲームがどんなゲームなのか、

未プレイの方にもその魅力が伝わるように書けたらなあと思っています。

 

qualia.clearrave.co.jp

 

 

このゲームは一つ明確なコンセプトがありまして、

「残念なヒロイン」というかなり特殊な部分を売りにしているゲームです。

 

それはヒロインだけにとどまらず、なんと主人公も訳あって女装男子

主要な登場人物全員がおかしな人たちで構成されているのです。

 

攻略ヒロインは三人。

 

攻略自体も簡単で、まあある程度の倫理観に則って考えれば選びたいヒロインのルートに乗れるでしょう。

 

物語は女子校が舞台となっていて、

身寄りをなくした主人公をヒロインの一人である風莉が拾って、

本人が理事長を務めているお嬢様学校で生活するようになる。

 

というのが物語の大まかなあらすじです。

 

私自身が推したいポイントはいくつかあって、

 

まずはそのキャラクター。

個性的なヒロインばかりが集まっており、

さらに攻略できるヒロインは三人とかなりキャラクターを推すにしては

ツボにハマるような人の範囲が狭いのではないかなーと思っていましたが

ここに登場する三人のヒロインは全員魅力抜群。

残念なところも多い彼女たちですがその魅力に気が付けば

のめりこむこと間違いなしでしょう。

ただそのカバーできる範囲を主人公の男の娘がかなり占めているようですが・・・

 

そしてこのように奇をてらったキャラクター達と場面設定でありながら、

めちゃくちゃシナリオが読みやすいことですね。

このゲームはへんてこなポイントがたくさんあります。

というかそればかりです。

しかしシナリオ構成やその文章は一切奇をてらわず

非常にまともで読みやすい。

それもこのゲームの世界観を味わう上ではプラスポイントです。

 

最後にえっちシーンがシナリオの上で重要な転換ポイントになっていることです。

このような18禁のpcゲームは当然Hなシーンが登場してくるわけですが、

ここがシナリオ上読まなくても話が成り立つゲームは多くあるようです。

しかしこのゲームはそういうシーンを通してヒロインたちとの仲を深めていくという意味で重要な物語の転換ポイントとして組み込まれています。

これは非常に評価が高いポイントでこのようなゲームでしか表現できないヒロインの魅力を表現できていると思います。

 

以上三点がこのゲームの良いポイントですね。

コンセプト自体は変なものですが、

非常にバランスがいいゲームで特に大きな欠点はないゲームです。

 

この時点で強いて欠点を上げるとすれば

「BGM」の面でしょうか・・・

バリエーションも多くなく、欲しいところで効果的なBGMがなかったかと思いました。

BGMはゲームを構成する中の最後の最後でプレイヤーに伝わるときにその感動や衝撃の大きさを決めてくれるものであり、もう少しこの部分にいいBGMがあればボロ泣きしたかなーという場面も中にはありました。

 

 

さて、おおまかに私個人の意見は述べてきましたが要は一見にしかず。

このゲームも上に載せてある公式サイトから体験版をダウンロードすることができます。

 

是非、体験版をプレイしてみてこの娘可愛いなーとか、この娘と仲良くなりたいなーとか思うヒロインが見つかればこのゲームはあなたにとって一つ意味あるゲームになるでしょう。

 

 

ここまで見ていただきありがとうございました。

この後もオトメ*ドメインに関しても個別ルートの感想、考察を述べていこうと考えていますので既にプレイして頂いた方はそちらの方も是非読んでいただければと思います。

 

 

 

low-high-obj.hatenablog.com

ノラと皇女と野良猫ハート 全編考察

※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。

 

 

 

 

 

今回は全体を踏まえての感想や考察を述べます。

 

 

この作品は全体としての評価はゲームとして見てみると下がってしまいます。

私は基本的にシナリオを考察の基準として取り入れますのでその点で言えばシナリオの出来はそこまでよくなかったかと感じました・・・

 

それは未知編でも少し述べたことではありますが、まずギャグパートが非常に多く必要がないところでも多用されていて少しシナリオとしてはまとまりがないように感じられました。

 

さらに文章自体が少し読みづらい部類だと思います。

読むこと自体に結構抵抗はありました。

 

そして重要な部分ですが、文章のキャラクター性というものも進めている上で少し引っかかってしまいました。

例えば「黒木未知」というキャラクターと「明日原ユウキ」というキャラクターは全くことなるものでありその発言等はキャラクター性が重視されているものではありましたが、とても細かいところになってしまいますが「言葉遣い」がどのキャラクターでも均一になっているところが非常に気になりました。

言葉遣いはキャラクター性を決めるうえでは重要なポイントになってきますからその点でキャラクター性がフワフワしていたと思います。

 

シナリオ展開自体はこういったゲームでした見られないものであるためそこまで否定的な意見はありませんでしたが未知ルートだけが少し他の展開も見たいと思いました。

 

 

と、このように欠点もポンポン挙げられるのがこのゲームの両極端なところかと思います。

キャラクター、イラスト、シナリオ展開等魅力的なところもたくさんありますが欠点もたくさんあり全体としては評価が下がってしまう。

そんなゲームではなかったかと思います。

 

ゆえにこのゲームが好きな人間の気持ちも理解できますし、

そこまで好きになれなかったという意見も理解できます。

 

 

さて、それではこれから先は何を書いていくかというと、

このゲームに良さを感じた人間による、

このゲームの全体の考察をしていこうと思います。

 

まず最初に私が述べる論点から明らかにしておこうと思いますが、

今回の全体考察では恋愛感情の変化と成長に注目して話を進めようと思います。

 

既プレイの方はご存知かとは思いますが、このゲームでは一つ「生と死」が題材にストーリーが展開されていますがその点については特に触れずに考察をしようと思います。

この部分に関しては個人的にそこまで興味がないので・・・

気になる方は是非、他の記事の方を探してみていただければと思います。

 

 

この物語を語る上で参考にしたいセリフがあります。

未知ルートでフラフラしているノラを叱るシャチのセリフです。

 

シャチ「初めて恋を、したんですね」

 

「その人のすることを止めず」

「笑顔が見られるだけで幸せな気持ちになり、その人の喜びを自分のことのように喜び」

「憂うときは憂い、悲しむときは悲しむ」

「家族であればそれは普通のことなのかもしれません」

「ですが彼女は他人です。ノラさんとはなんの関係もありません」

「他人と他人が、家族以上に大切に想いあって」

「前に進み、相手の幸せを思いやり、笑顔が見たいがために奮闘する」

「きっと初めて、あなたは今、人を好きになったのではないでしょうか」

「愚かな過ちを犯しそうになっても気づかず」

「周りが見えなくなるくらい肯定し、背中を押す」

「それは本当に好きなんだと思います」

「恋という字にふさわしい、好きという気持ちを抱いたのではないでしょうか」

 

ノラ「・・・じゃあ今までは?」

ノラ「今まで俺、黒木のこと好きじゃなかったのかな」

 

シャチ「子どものままだったのでは」

「子どもの好きと、大人の好きは違います」

「今までは、ままごとのようなものだったのでしょう」

「ですが、もし気づいたのなら」

「節度ある恋をしましょう」

 

 

私は偶然、黒木未知ルートを最後にやったのですが、

このセリフを見た時にこれは未知だけではなく、

このノラととの話すべてに通用するセリフだなあと思いました。

 

このノラととのお話での好きという感情を非常に言い得ているでしょう。

 

つまりはノラととは

子どもの好きから大人の好きに変わっていく恋愛物語

なのです。

 

他人同士がお互いのことを思いやり、そして家族になっていく。

主人公とヒロインの成長の物語でもあります。

 

これこそがノラととを一言で表現できる言葉だと思います。

 

この暖かみこそがノラととの魅力。

 

非常にアンバランスなゲームですがその中にも非常に良いパーツを秘めているゲームでした。

 

次の新作ではより全体のバランスを底上げしたゲームが見てみたいと個人的に希望するところではあります。

 

 

以上が全編を通しての考察、及び感想でした。

 

ここまで見ていただきありがとうございました。

ノラと皇女と野良猫ハート 黒木未知ルート 感想 考察4

※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。

 

↓前回の記事

low-high-obj.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4.物語結末

 

ついに付き合い始めたノラと未知。

 

二人の恋人生活がスタートします。

 

 

この部分はやっていると心地よい人と、

いやー・・・ちょっと・・・と感じる人の二つに分かれそうです。

 

 

何しろこのヒロイン、異常にめんどくさい

 

 

あちらから学校では近づかないでほしいと言っておきながら距離を取り続けていると心配になって色々余計なことを考えるしと・・・

 

今まで見てきたヒロインの中でもずば抜けてめんどくさい!!!

 

一言で言って、めちゃくちゃ重い!!!

 

 

しかし!!!

 

その不器用さ!!!

 

いいじゃないですか!!!!!

 

もちろん現実でこんな女の子いたら私でも避けますけど、

ここは二次元の世界なんですよ!!!

 

初めて人を好きになって、どう愛せばいいかわからなくて

 

クソ真面目で不器用な感じがこのヒロインの魅力ではないですか!!!

 

 

ここはリアルではなく、もう一つの世界。

 

その中で、こんなにも不器用で、まっすぐな女の子を、愛してあげられませんか?

 

 

ちなみに私は愛せます。

 

大好きです。

 

重くて上等です。

 

 

もちろん、キャラの好みは人それぞれです。

 

未知がめんどくさくて流石にちょっと引いてしまったわ~という人の意見も十分理解できますのでそこは気にしないでください。

 

実際、相当癖のあるヒロインだと思います。

 

ただこのヒロインのこういう見方もあるのだということを知っていただければ幸いです。

 

 

その不器用なヒロインはやはり最初はノラと衝突します。

 

ですがそれも二人が言葉を交わす度、お互いのことを理解していき、

 

更に仲は深まっていきます。

 

 

ここからのイチャラブ生活・・・素晴らしい・・・

 

このヒロインの魅力は不器用でまっすぐなところというのが先ほど説明したところなのですが、

 

もう一つの魅力は本当に話していると面白いというところですね。

 

なんで彼女はここまで面白いのでしょう。

 

真面目でいつも本気だからこそなのでしょうが・・・

 

会話をするのが楽しいです。

 

この辺はプレイした皆さんであればわかることでしょう・・・

 

これ以上は多くを語らないことにします。

 

 

そんな幸せな日々が続きますが・・・

 

もちろんそれも長くは続かず。

 

未知の家に異変が訪れます。

 

見知らぬ男性が一人、いました。

 

歳は40代、不気味な雰囲気。

 

その日、家の中には今まですることのなかったタバコのにおいが漂っていました。

 

 

その後は、幸せな日々と暗く怪しい未知の家での生活が交互に続きます。

 

それは次第に混ざり、合わさり。

 

その不気味さが正体をあらわすようになります。

 

 

不気味な男は未知の母の再婚相手として家に来ていたようです。

 

しかし、未知に色目を使うようになり、

 

未知は不安や嫌悪、様々な暗い感情に押しつぶされそうになります。

 

しかしノラもそのことを知ったとしても、どうすることもできません。

 

 

そして未知の母と男は遠く離れた所に引っ越すことを提案します。

 

 そんな未知のことをノラは止めないんですよね・・・

 

ここはプレイしていた時もイライラポイントでした。

 

ノラはノラなりの考えがあって行動していることは理解していますしそれが今は亡き母と重なることもわかりますが・・・

 

それでもここはもっとしっかり考えてほしいところですよね・・・

 

なんというか・・・芯がない!

 

このルートのノラはずっと腑抜けですね。男らしさが欠片もない!

 

そう思いながらこのルートを進めていました。

 

 

 

未知はいろんな人に後を押され、引っ越すことを決意しますが・・・

 

しかしどういうわけか引っ越し先がたびたびと変わるわけですね。

 

未知が引っ越しを認めてから男の行動は変わり始め、未知の家はどんどん悪い状況へ変わっていき、

 

未知にも手を伸ばし、体を触り始めるようになります・・・

 

そして未知と男が二人きりになるとき、男はついに行動にでて・・・

 

ノラの家の電話が一瞬だけ鳴り、途切れる。

 

それを未知の電話だと確信したノラはパトリシアにお願いをして猫に姿を変えて未知の家に助けに行きます。

 

しかし猫になった非力なノラでは歯が立たず・・・

 

男に蹴り飛ばされて瀕死の状態になってしまいます。

 

未知はノラに駆け寄り声をかけ、涙を流した時、

 

ノラは巨大な黒い獣の姿にかたちを変えます。

 

ここで異変に気が付き駆け付けた警官にばけものになったノラは銃で撃たれ、

 

撃たれたノラは未知の家から飛び出しました。

 

銃で撃たれ死にかけのノラ。

 

未知はすぐに追いかけます。

 

力尽きようとするノラに対して未知は・・・

 

「はぁっ、はぁっ──」

 

「反田君っ、イヤです、イヤだ・・・」

 

「反田君、おねがい・・・返事・・・してよ・・・」

 

「してくださいよ・・・」

 

パトリシア「黒木さん、なぜ泣くの?」

 

「だって・・・だって・・・」

 

「泣けてくるんです」

 

「ただどうしようもなく、泣けてくるんです」

 

「なんでとかじゃないんです」

 

「こんなことあったら、泣けてくるじゃないですか」

 

「だって私は!」

 

「わたしは!」

 

「好きだから!!!」

 

「前略、ノラ様、私はあなたのことが好きです一生」

 

「なぜあなたのような人に恋をしてしまったのか、知りません。そもそもなぜあなたのことが好きなのか」

 

「一生かけてもきっとわからないのでしょう」

 

「せめて返事ができぬなら」

 

「返事が無理なら化けて出ろ!」

 

「涙を枯らして待ってやる!」

 

「時すら尽きてもまだ戻らぬなら」

 

「私の方から化けてもいい!」

 

「世界一の美女に化ければお前もさぞかし恋しかろう!触れたかろう!手、つなぎたかろう!」

 

「お前はどうだ!私は・・・つなぎたい・・・」

 

「つなぎたいよ・・・つなぎたいし・・・会いたいし・・・お話したいし・・・抱きつきたいし・・・」

 

「楽しいときは一緒に笑いたいし怖い時は一緒に怯えてほしいし、つらいときは半分こしてほしい」

 

「ノラ──」

 

「貴方のことが好き・・・」

 

「寝ても覚めても好き」

 

「アナタ以外ことなんて考えられない。男子の中でも一番好き。ずっと好き。ちょー好き」

 

「一緒に手つなぎデート、あと、キスもしたい・・・寝てるアナタにキスをして・・・まずはほっぺ、次におでこ、耳かき休憩をはさんで、次に唇・・・」

 

「そして舌と舌がちょっとぶつかるなんていう大人なキスもアナタとだけ試したいです・・・」

 

「だから、どうか、私と──私と付き合ってください」

 

「私の・・・一生モノでいてください・・・」

 

 

この告白が来るわけです・・・

 

ではここで少し考察を挟みたいと思います。

 

やはりここで理解しておいてほしいのは黒木未知というヒロインの本質

 

そして今までに起こった出来事ですよ。

 

黒木未知というヒロインは最初の告白を見てもわかる通りです、めんどくさいヒロインです。

 

さらには実はけっこう甘えっぽくて恋人同士になったときにはいつもベタベタしているようなヒロインです。

 

それを踏まえてこの告白。

 

しかしここまで歩んできた二人の道はそんな生半可なものではなくて、

二人はつらく、苦しい生活を送ってきたのでしょう。

 

楽しいときにいつも一緒に笑い合えましたか?

 

怖い時に一緒にいられましたか?

 

つらさを半分こ、できましたか?

 

未知はいつもそれを願っていた、

しかし現実ではそれが叶わなくて、

さらにはその命もすらも尽きようとしている。

 

これは未知の一生涯をかけた告白です。

 

たとえ化けてでも再びあなたと寄り添いたいという心の叫びです。

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この告白をシナリオの中に組み込んだ人間は天才だと思います。

 

面白くて笑って、うれしくて泣いて、悲しくて泣ける。

 

こんなセリフは見たことがありませんでした。

 

しかし・・・ここから後はあまり入れたくないんですよね・・・

 

 

 

告白や努力も虚しくぽっくり死んでしまうノラ。

 

ここらへんのギャグは本当にやめてほしい・・・

 

シリアスシーンとギャグパートはより明確に分けたほうが物語としてまとまりがいいと思います・・・

 

今まであまり否定的なことは言わないようにしましたがこの未知は思い入れがあるヒロインだけにちょっと許容できませんね・・・

 

その後、パトリシアの協力により未知は冥界へ赴き、死神としてノラを取り戻しに行きます。

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何が起こっているのかわかりませんよね?

 

大丈夫!私は今でも全然意味わかりませんから!

 

まずさっきのノラの展開も

 

え?わざわざ変化したのになにもせずに撃たれておわり?

 

って感じですよね。私もそう思います。それなら人間の姿で工夫して家に忍び込むほうがよっぽど賢いのでは・・・?

 

ちなみに自分なら警察に通報しますけどね。その辺がよくワカラナイ・・・

 

 

たしかに先ほど言ったように化けて出てはいるのですが・・・

 

私の中でどうしようもない現実には魔法や異世界の救いはあっていいと考えています

 

今回はどう考えても人間関係が問題になっていますからこれを異世界で解決するってのはシナリオの展開としてあまりいいとは言えないのではないでしょうか・・・

 

まず撃たれないような方法もあったと思いますし

引っ越しを他の方法で止めたり、母親を説得したり、

 

そんな風に人間関係は本人の力だけで解決したほうが美しいと私個人的には思うんですよ。

 

この未知ルートでとても残念だったのはその部分です。

 

私としては思い入れがあっただけに少し残念な結末となってしまいましたね。

 

 

冥界からノラを取り戻し、無事戻ってきたノラと未知。

 

例の男は結婚詐欺を持ち掛ける人間で未知の家を財産として狙っていたようでした。

 

未知を助けたノラに対して未知の母は感謝とこれまでの自分の思いを語りますが

クソBBAなのでどうでもいいですね。

 

 

ただ最後のエンディングの部分は良かったと思います。

 

未知は今までの家の呪縛からは解放され風紀委員もやめ、授業もたまに休んでしまう問題のある生徒になってしまいましたが・・・

 

その未知こそ自由な本人そのものという気がします。

 

 

一人の女の子が家という呪縛から逃れ、

 

人生を捧げるほどの恋をしました。

 

 

そう思うとこのルートをやってよかったと本気で思えてきます。

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以上が黒木未知ルートの感想、及び考察です。

 

すこし愚痴を垂れるような記事になってしまい申し訳ありません・・・

 

そういいたくなってしまうほどにこの展開は惜しすぎる・・・

 

ということで許してください・・・><

 

今までのルート考察では基本的に悪い部分はあまり含めないように感想と考察を述べてきました。

 

それは尺の問題上そのスペースがないからですね。

 

このゲームは良いところ悪いところがハッキリわかれている作品です。

 

次回はその全体像として既プレイの人向けに考察の記事を書きたいと思います。

 

それではここまで見ていただきありがとうございました。

 

↓他ルート

ノラと皇女と野良猫ハート パトリシアルート 感想 考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

ノラと皇女と野良猫ハート 明日原ユウキルート 感想 考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

ノラと皇女と野良猫ハート 夕莉シャチルート 感想 考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

ノラと皇女と野良猫ハート 全編考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

ノラと皇女と野良猫ハート 黒木未知ルート 感想 考察3

※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。

 

↓前回の記事

low-high-obj.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3.物語後半

 

 

黒木が猫になり始めてからのお話です。

 

猫になりつつもなんとか生活していく二人、

そんな生活もあり、二人の距離はどんどん近くなっていきます。

 

特に物語中盤と比べてノラが未知のことを気にしているのがわかります。

 

 

そんな中、ノラたちの通う学園で盗難事件が多発します。

 

その事件をノラと未知は協力して解決しようとします。

 

ただし、猫になった未知と。

 

その猫になった未知の力を利用して何とか事件を解決に導きます。

 

 

 

しかし、そんな二人には常に問題が付きまといます。

 

それはもちろん、未知のお母さん。

 

ノラと仲良くしていることを知った母はそのことをよく思うわけがありません。

 

しかし・・・このルートの一番心苦しい部分ではあるのですが

序盤は常に不穏な雰囲気が付きまとうだけで何も問題は起こらないんですよね・・・

 

この時点では未知のお母さんはかなりの毒親だということは理解していたのですがどの程度までひどい人間なのかというのはあまり読めませんでした。

 

 

こんな生活はありましたが、未知が猫になったままではいい訳もなく、

再び二人をもとに戻す儀式が執り行われます。

 

上手くいったようにみえましたが・・・またうまくいかず・・・

 

今度は再びノラが猫化するようになってしまいます。

 

しかも人間に戻れないほどに強く

 

それとは別に、未知の家でもさらに不穏な動きがあり、

 

物語全体が混沌とした流れに飲まれていきます。

 

 

そんなノラを人間に戻そうと様々なことを考えるノラたちですが、

 

人間に戻す方法はわからないままです。

 

そこでノラを人間に戻そうと協力する未知に

 

未知の母も行動に出始めるようになります。

 

家を出ようとする未知を言葉でいなして、出られないようにします。

 

この時点でこの親は私が思っていたよりもひどく問題を抱えた親なのだと確信しました。

 

よく未知はこの歳になるまでこの家で育ってきたものだと思いましたね。

 

そんな未知に猫になったノラがコッソリと家に忍び込みますが・・・

 

未知はそんなノラにひどい言葉を浴びせてしまいます。

 

いいですよね。母親のいない人は」と・・・

 

 

そんな中、さらに問題が重ねて起きるようになります。

 

この章の序盤であった盗難事件の犯人がノラではないかと疑われるようになります。

 

その事情を聴くために呼ばれた未知ですが・・・

 

教頭「君は彼らの知り合いなのか」

 

未知「いえ、知りません」

 

教頭「では君は反田くん(ノラ)を知っているかい」

 

未知「いえ、一度も」

 

未知「話したことすら、ありません」

 

心配して?来ていた未知の母がいる場所で嘘をついてしまいます。

 

この部分を明日原ちゃんルートと比べてなんだこのヒロインと思った人は無限に反省してください。

 

この未知ルートでは負の感情や家族のしがらみがメインとなってシナリオが進んでいるんですよ。

 

未知は母親から、ノラを好きになった今となった今では一番聞きたくもない言葉を毎日毎日聞かされているわけです。

 

しまいにはノラのやっている塾をおままごとと言う始末ですからね。

 

この母親許せねえ・・・

 

ここでは未知が家に縛られていると判断すべきでしょう。

 

 

ここで話に絡んでこないノラですが、ノラはどんどん元気がなくなっていき、猫化が進んでいる状況です。

 

未知は心を決めて、ノラを人間に戻す儀式へ協力します。

 

 

「反田くん」

 

「母が君の家のことを悪く言うのは知っていました」

 

「でも私にとって、キミの家は、私に大切なものを教えてくれた場所なんです」

 

「私にとって、友達が何かを教えてくれた場所なんです」

 

 

「なのに私は、それを言えなくて、一番大事なときに、一番、一番・・・大事なときに・・・」

 

「私、うるさいのがイヤで・・・母親にうるさく言われるのがイヤで、疑われるのがイヤで・・・」

 

「そんな人は知らないって・・・反田ノラなんていう人は知らないって」

「そんな人は友達じゃないって」

 

「私は母が喜ぶのを知っていて、キミを捨てたんです」

 

「だから、キミがもし人に戻ったら謝らなきゃいけないことがたくさんあるなぁ・・・って」

 

「謝らなきゃなって、たくさん謝らなきゃなって、謝らなきゃダメなんだって、考えれば考えるほどキミに会いたくなくて」

 

「そういう練習してこなかったから、謝らなくてもいい子だったから」

 

「でも謝んなきゃって。謝んなきゃいけないんだって思って。眩暈がして」

 

「一生、獣のままでいればいいって」

 

「一生話せなければいいって」

 

「ひどいんですよ・・・ほんとにひどいこと、平気で思うんです」

 

「このままじゃ私、大嫌いな母みたいな人間に・・・」

 

ノラが猫になったのは未知の思いのせいだったんですね。

 

さらに未知は家に縛られることにより自分の大嫌いな人間に考え方さえ染まってきているようです。

 

 

そんな未知は、

 

「反田君・・・ごめんなさい・・・」

 

「ごめんなさい。ほんとうに、ごめんなさい」

 

「ごめんなさい・・・」

「でも・・・」

 

「好きです」

 

「あの日、あなたと屋上で話してから」

 

「ううん、それよりもうんと昔から」

 

「もしかすると、私が好きなんていう言葉を覚える前から」

 

「好きです」

「好きです、あなたのことが」

「あなたのことが」

「好きなんです」

 

 

「でも、きっと、私と付き合えば、私と私の家が不幸にします」

 

「だから反田君、私はキミを、諦めます」

 

 

そんな未知にノラは一歩踏み出します。

 

ノラ「黒木さん」

 

「ぶっちゃけ逆ギレされて、はあ!?って思ってたし」

 

「しかもお前!!俺のことほったらかしで!!」

 

「マジでこいつ自分のことしか考えてねぇとか思ってたし!!」

 

「でも憎めないのはきっと好きだからで」

 

「お前は嫌かもしれないけど」

 

「それでも」

 

「それでも俺と」

 

「付き合ってください!」

 

ノラは相手を救いたいと思った瞬間に一歩踏み出すような人間ですからね。

 

未知の言葉とあきらめるという発言に対して自分の思いで返します。

 

 

そしてその未知は、

 

「このごに及んで何を言ってるんですか・・・」

 

「このごに及んで、キミは、何を」

 

思いに対して、思いで返します

 

「反田君!!」

 

「こちらこそ、よろしくお願いします!!」

 

「無理なもんか!!」

 

 

「貴方のことが好き!」

 

「寝ても覚めても好き!」

 

ここで最初の共通ルートの告白がくるわけですよ・・・

 

あの時、自分の口で言えなかった告白を・・・

 

 

 

では少し考察させていただきます。

 

まずは猫になる魔法についてですね。

 

未知の人間として話したくないという思いからノラは猫になってしまいました。

 

この世界の魔法は感情によっていろいろ左右されるようですね。

 

だからこそ一目惚れしたパトリシアがキスをするとノラの姿が変わってしまったのでしょう。

 

そうすると未知が猫になったのはノラのことが好きという思いから変化してしまったのではないかと考えます。

 

そっちのほうが萌える展開だとかいう考えはこの際排除しましょう。

 

つまりはこの二つは恋の魔法と言えるわけですね。

 

 

次に未知の告白についての考察です。

 

前半に言った諦めるということと後半の告白は全然言っていることが変わっているじゃないかと思う人がいるかもしれません。

 

しかしそれは違います。

 

前半部分は未知が「その家の人間」として話す部分であり、

後半部分は未知の、考え方が縛られていない個人の感情として話す部分なんですよ。

 

その思いは、好きだという思いは変わっていないんです。

ずっと昔から持ち続けている思い。

 

そんな未知が告白されて、返す言葉なんて

 

「無理なもんか!!」

 

しかないわけです。

 

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今回は少し長くなりすぎたのでここで切って四部構成にします。

 

次回が最後ですね。

 

ここまで見て下さりありがとうございました。

 

↓次の記事

low-high-obj.hatenablog.com

ノラと皇女と野良猫ハート 黒木未知ルート 感想 考察2

※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。

 

↓前回の記事

low-high-obj.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒロインのレビューは前に引き続き

  1. 共通ルートを通して
  2. 物語中盤
  3. 物語後半
  4. 物語結末

の流れで進めていこうかと思います。

 

先に言っておきますが、

私はノラととの中で黒木未知ルートが一番好きです。

 

エンディングとかシナリオの運びとかはさておき・・・

一番泣けるルートだと思います。

 

 

 

 

1.共通ルートを通して

 

なんといっても共通ルートで言えることは告白のシーンです。

 

この「告白」は未知ちゃんルートを紐解くキーになります。

 

 

「ーーノラっ」

 

「貴方のことが好き!」

 

「寝ても覚めても好き!」

 

「アナタ以外のことなんて考えられない!男子の中でも一番好き!ずっと好き!ちょー好き!」

 

「一緒に手つなぎデート!あと、キスもしたい!寝てるアナタにキスをして、まずはほっぺ、次におでこ、耳かき休憩をはさんで、次に唇!」

 

「そして舌と舌がちょっとぶつかるなんていう大人なキスもアナタとだけ試したいです!」

 

「だから、どうか、私とーー私と付き合ってください!!」

 

「私の!!一生モノでいてください!!」

 

 

ただ、一回目はパトリシアが代わりにこのセリフをノートから詠むんですけどね。

 

一回目にこの告白を聴いたときは「はぁ・・・?」となり、

 

一周回って笑えてきました。

 

 

それと重要な要素としては共通ルートの時点で元凶であるパトリシアを除くと既に主人公のノラが猫になるということを知っている唯一のヒロインということでしょうか。

 

これはシナリオが進んでいく上ではかなり重要なファクターになってくるでしょう。

 

なににしろ、共通ルートを進めるだけではあまり見えてこないものです。

 

 

しかし、共通ルートの最後の方では未知ちゃんの抱えている問題も明らかになります。

 

未知ちゃんのお母さんは非常に教育熱心で、勉強を強制してくるというわけではないのですが・・・

 

常にプレッシャーというか・・・そういうものをかけてくる親です。

 

ですが、何よりも問題なのは階級意識が高いことですね。

 

未知ちゃんのお母さんは高級住宅街に住むお金持ちであり、ノラの家の人間をひどく嫌っており、

 

昔、未知ちゃんがノラの家に通っていたこともあったのですがそれを無理やり引き離すなど、排除することに関しては徹底しています。

 

また、未知ちゃんのお母さんはシングルマザーのようで、ことあるごとに未知ちゃんに父親の話を持ち掛け、愚痴を言うのが日常です。

 

つまりは毒親ということですね。

 

 

以上が共通ルートでの未知ちゃんのキーポイントと抱えている問題点です。

 

共通ルートで告白こそしましたが、本当に好きなのか。

 

そしてこの優等生、黒木未知がなにを考えて人を好きになったのか、

はたまた好きになっていくのか。

 

そして抱える問題をどう解決していくのか。

 

これらがどうなるかを楽しみに個別ルートに入っていった記憶があります。

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2.物語中盤

 

未知ちゃんの個別ルートに入ってからのお話です。

 

ルートに入ってからは当然未知ちゃんと接する機会が多くなります。

 

未知ちゃんに勉強を教えてもらうのがメインでしたけどね。

 

それと共に二人の仲も深まっていきます。

 

そんな中パトリシアちゃんがノラを猫化しないようにする儀式を調べ、提案します。

 

しかし、その方法では最後にノラにキスをする必要があります。

 

ノラはその役目を未知ちゃんに手伝ってもらえないかとお願いしますが、

そのお願いは即座に断られてしまいます。

 

それは未知ちゃんの中での葛藤でした。

 

未知ちゃんは超のつくド真面目人間なので恋愛をしたことがありません。

 

しかし、その気持ちを知りたいと思い、恋愛ノートなる産物も作り出してしまうほどの真面目さとアホさ加減です。

 

共通ルートにもでできた告白のセリフもそのノートの中の一つですね。

 

それでノラを使って恋愛がどういうものか知ろうとしたわけですが、二人の仲は思った以上に縮まり、未知ちゃんはノラのことが本当に気になってしまった流れのようです。

 

しかし、彼女はその気持ちをどう受け止めればいいかわかりません。

 

その最後の踏み出す勇気は明日原ちゃんが一押ししてくれます。

 

 

黒木「だったら、恋愛すればいいんじゃないですか!?」

 

 明日原「したら?」

 

黒木「恋するピエロでも、真剣に恋愛したら、なにか変わるんじゃないですか!」

 

明日原「うん。したら?」

 

黒木「大体、人の恋愛を笑うほうがおかしいんですよ!」

 

黒木「恋するお子様ピエロアドバイザーが恋するのって、間違ってますか!」

 

 

未知ちゃんは何か自分の中に変化を求めていたのかもしれません。

 

勉強や、親の言うことを聞くより何か大切なこと。

 

幼いころに捨ててきてしまったもの。

 

その変化はノラに恋をすることで少しづつ見えてきたようですね。

 

 

そのような経緯もあり、未知ちゃんはノラの申し出を受け入れます。

 

しかし・・・っ

 

ノラ「今のさ」

 

ノラ「告白じゃないよ?」

 

必死の覚悟を決めた未知ちゃんはあえなく破れてしまいます。

 

 

このノラの好きの価値観は明日原ルートにもあったように

 

護りたいと思う関係であったり、わかりたいと思う関係ですから

 

ノラにとっては黒木のことは仲がいい女の子ではあるけれど、

 

好きと思うには至らないということなのでしょう。

 

まだノラは未知ちゃんの思いや問題なども理解していませんからね。

 

 

そんなこんなで、ノラを猫から人間に戻す儀式が始まります。

 

儀式を終え、無事解決・・・かと思いきや・・・

 

今度は未知ちゃんの猫化が始まってしまいました・・・

 

 

この世界の魔法は全然安定しませんね・・・

 

 

こんな感じでこのルートはどういう風に落ち着くのでしょうか・・・

 

二人の恋はどんな結末を迎えるのでしょうか。

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