ノラと皇女と野良猫ハート 黒木未知ルート 感想 考察4
※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。
↓前回の記事
4.物語結末
ついに付き合い始めたノラと未知。
二人の恋人生活がスタートします。
この部分はやっていると心地よい人と、
いやー・・・ちょっと・・・と感じる人の二つに分かれそうです。
何しろこのヒロイン、異常にめんどくさい
あちらから学校では近づかないでほしいと言っておきながら距離を取り続けていると心配になって色々余計なことを考えるしと・・・
今まで見てきたヒロインの中でもずば抜けてめんどくさい!!!
一言で言って、めちゃくちゃ重い!!!
しかし!!!
その不器用さ!!!
いいじゃないですか!!!!!
もちろん現実でこんな女の子いたら私でも避けますけど、
ここは二次元の世界なんですよ!!!
初めて人を好きになって、どう愛せばいいかわからなくて
クソ真面目で不器用な感じがこのヒロインの魅力ではないですか!!!
ここはリアルではなく、もう一つの世界。
その中で、こんなにも不器用で、まっすぐな女の子を、愛してあげられませんか?
ちなみに私は愛せます。
大好きです。
重くて上等です。
もちろん、キャラの好みは人それぞれです。
未知がめんどくさくて流石にちょっと引いてしまったわ~という人の意見も十分理解できますのでそこは気にしないでください。
実際、相当癖のあるヒロインだと思います。
ただこのヒロインのこういう見方もあるのだということを知っていただければ幸いです。
その不器用なヒロインはやはり最初はノラと衝突します。
ですがそれも二人が言葉を交わす度、お互いのことを理解していき、
更に仲は深まっていきます。
ここからのイチャラブ生活・・・素晴らしい・・・
このヒロインの魅力は不器用でまっすぐなところというのが先ほど説明したところなのですが、
もう一つの魅力は本当に話していると面白いというところですね。
なんで彼女はここまで面白いのでしょう。
真面目でいつも本気だからこそなのでしょうが・・・
会話をするのが楽しいです。
この辺はプレイした皆さんであればわかることでしょう・・・
これ以上は多くを語らないことにします。
そんな幸せな日々が続きますが・・・
もちろんそれも長くは続かず。
未知の家に異変が訪れます。
見知らぬ男性が一人、いました。
歳は40代、不気味な雰囲気。
その日、家の中には今まですることのなかったタバコのにおいが漂っていました。
その後は、幸せな日々と暗く怪しい未知の家での生活が交互に続きます。
それは次第に混ざり、合わさり。
その不気味さが正体をあらわすようになります。
不気味な男は未知の母の再婚相手として家に来ていたようです。
しかし、未知に色目を使うようになり、
未知は不安や嫌悪、様々な暗い感情に押しつぶされそうになります。
しかしノラもそのことを知ったとしても、どうすることもできません。
そして未知の母と男は遠く離れた所に引っ越すことを提案します。
そんな未知のことをノラは止めないんですよね・・・
ここはプレイしていた時もイライラポイントでした。
ノラはノラなりの考えがあって行動していることは理解していますしそれが今は亡き母と重なることもわかりますが・・・
それでもここはもっとしっかり考えてほしいところですよね・・・
なんというか・・・芯がない!
このルートのノラはずっと腑抜けですね。男らしさが欠片もない!
そう思いながらこのルートを進めていました。
未知はいろんな人に後を押され、引っ越すことを決意しますが・・・
しかしどういうわけか引っ越し先がたびたびと変わるわけですね。
未知が引っ越しを認めてから男の行動は変わり始め、未知の家はどんどん悪い状況へ変わっていき、
未知にも手を伸ばし、体を触り始めるようになります・・・
そして未知と男が二人きりになるとき、男はついに行動にでて・・・
ノラの家の電話が一瞬だけ鳴り、途切れる。
それを未知の電話だと確信したノラはパトリシアにお願いをして猫に姿を変えて未知の家に助けに行きます。
しかし猫になった非力なノラでは歯が立たず・・・
男に蹴り飛ばされて瀕死の状態になってしまいます。
未知はノラに駆け寄り声をかけ、涙を流した時、
ノラは巨大な黒い獣の姿にかたちを変えます。
ここで異変に気が付き駆け付けた警官にばけものになったノラは銃で撃たれ、
撃たれたノラは未知の家から飛び出しました。
銃で撃たれ死にかけのノラ。
未知はすぐに追いかけます。
力尽きようとするノラに対して未知は・・・
「はぁっ、はぁっ──」
「反田君っ、イヤです、イヤだ・・・」
「反田君、おねがい・・・返事・・・してよ・・・」
「してくださいよ・・・」
パトリシア「黒木さん、なぜ泣くの?」
「だって・・・だって・・・」
「泣けてくるんです」
「ただどうしようもなく、泣けてくるんです」
「なんでとかじゃないんです」
「こんなことあったら、泣けてくるじゃないですか」
「だって私は!」
「わたしは!」
「好きだから!!!」
「前略、ノラ様、私はあなたのことが好きです一生」
「なぜあなたのような人に恋をしてしまったのか、知りません。そもそもなぜあなたのことが好きなのか」
「一生かけてもきっとわからないのでしょう」
「せめて返事ができぬなら」
「返事が無理なら化けて出ろ!」
「涙を枯らして待ってやる!」
「時すら尽きてもまだ戻らぬなら」
「私の方から化けてもいい!」
「世界一の美女に化ければお前もさぞかし恋しかろう!触れたかろう!手、つなぎたかろう!」
「お前はどうだ!私は・・・つなぎたい・・・」
「つなぎたいよ・・・つなぎたいし・・・会いたいし・・・お話したいし・・・抱きつきたいし・・・」
「楽しいときは一緒に笑いたいし怖い時は一緒に怯えてほしいし、つらいときは半分こしてほしい」
「ノラ──」
「貴方のことが好き・・・」
「寝ても覚めても好き」
「アナタ以外ことなんて考えられない。男子の中でも一番好き。ずっと好き。ちょー好き」
「一緒に手つなぎデート、あと、キスもしたい・・・寝てるアナタにキスをして・・・まずはほっぺ、次におでこ、耳かき休憩をはさんで、次に唇・・・」
「そして舌と舌がちょっとぶつかるなんていう大人なキスもアナタとだけ試したいです・・・」
「だから、どうか、私と──私と付き合ってください」
「私の・・・一生モノでいてください・・・」
この告白が来るわけです・・・
ではここで少し考察を挟みたいと思います。
やはりここで理解しておいてほしいのは黒木未知というヒロインの本質
そして今までに起こった出来事ですよ。
黒木未知というヒロインは最初の告白を見てもわかる通りです、めんどくさいヒロインです。
さらには実はけっこう甘えっぽくて恋人同士になったときにはいつもベタベタしているようなヒロインです。
それを踏まえてこの告白。
しかしここまで歩んできた二人の道はそんな生半可なものではなくて、
二人はつらく、苦しい生活を送ってきたのでしょう。
楽しいときにいつも一緒に笑い合えましたか?
怖い時に一緒にいられましたか?
つらさを半分こ、できましたか?
未知はいつもそれを願っていた、
しかし現実ではそれが叶わなくて、
さらにはその命もすらも尽きようとしている。
これは未知の一生涯をかけた告白です。
たとえ化けてでも再びあなたと寄り添いたいという心の叫びです。
この告白をシナリオの中に組み込んだ人間は天才だと思います。
面白くて笑って、うれしくて泣いて、悲しくて泣ける。
こんなセリフは見たことがありませんでした。
しかし・・・ここから後はあまり入れたくないんですよね・・・
告白や努力も虚しくぽっくり死んでしまうノラ。
ここらへんのギャグは本当にやめてほしい・・・
シリアスシーンとギャグパートはより明確に分けたほうが物語としてまとまりがいいと思います・・・
今まであまり否定的なことは言わないようにしましたがこの未知は思い入れがあるヒロインだけにちょっと許容できませんね・・・
その後、パトリシアの協力により未知は冥界へ赴き、死神としてノラを取り戻しに行きます。
何が起こっているのかわかりませんよね?
大丈夫!私は今でも全然意味わかりませんから!
まずさっきのノラの展開も
え?わざわざ変化したのになにもせずに撃たれておわり?
って感じですよね。私もそう思います。それなら人間の姿で工夫して家に忍び込むほうがよっぽど賢いのでは・・・?
ちなみに自分なら警察に通報しますけどね。その辺がよくワカラナイ・・・
たしかに先ほど言ったように化けて出てはいるのですが・・・
私の中でどうしようもない現実には魔法や異世界の救いはあっていいと考えています
今回はどう考えても人間関係が問題になっていますからこれを異世界で解決するってのはシナリオの展開としてあまりいいとは言えないのではないでしょうか・・・
まず撃たれないような方法もあったと思いますし
引っ越しを他の方法で止めたり、母親を説得したり、
そんな風に人間関係は本人の力だけで解決したほうが美しいと私個人的には思うんですよ。
この未知ルートでとても残念だったのはその部分です。
私としては思い入れがあっただけに少し残念な結末となってしまいましたね。
冥界からノラを取り戻し、無事戻ってきたノラと未知。
例の男は結婚詐欺を持ち掛ける人間で未知の家を財産として狙っていたようでした。
未知を助けたノラに対して未知の母は感謝とこれまでの自分の思いを語りますが
クソBBAなのでどうでもいいですね。
ただ最後のエンディングの部分は良かったと思います。
未知は今までの家の呪縛からは解放され風紀委員もやめ、授業もたまに休んでしまう問題のある生徒になってしまいましたが・・・
その未知こそ自由な本人そのものという気がします。
一人の女の子が家という呪縛から逃れ、
人生を捧げるほどの恋をしました。
そう思うとこのルートをやってよかったと本気で思えてきます。
以上が黒木未知ルートの感想、及び考察です。
すこし愚痴を垂れるような記事になってしまい申し訳ありません・・・
そういいたくなってしまうほどにこの展開は惜しすぎる・・・
ということで許してください・・・><
今までのルート考察では基本的に悪い部分はあまり含めないように感想と考察を述べてきました。
それは尺の問題上そのスペースがないからですね。
このゲームは良いところ悪いところがハッキリわかれている作品です。
次回はその全体像として既プレイの人向けに考察の記事を書きたいと思います。
それではここまで見ていただきありがとうございました。
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