lowhigh物のゲーム見聞録

主にギャルゲー、エロゲ―の感想を語るウェブログです。既プレイ向けの考察を行っているため、未プレイの方は読む記事に注意してください。

ノラと皇女と野良猫ハート 明日原ユウキルート 感想 考察3

※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。

 

 

前回の記事↓

low-high-obj.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

3.物語後半

 

 

 

ノラが明日原ちゃんに告白し、振られた後からの話です。

 

ノラはその後も明日原ちゃんに対して色々なアプローチを仕掛けますが、まったく好意的な反応を示してくれません。

 

その気持ちは明日原ちゃんが共通の友達であるノブチナと話しかけるときに明らかにします。

 

「なんかね、あ、こいつアタシのこと好きじゃないな?ってわかるんすよ」

 

・・・明日原ちゃんが言うのであれば間違いはないでしょう

 

ノラは明日原ちゃんの考える好きという思いではなくて今までの思い出や、事情をしってしまったことから明日原ちゃんにとって救いとなる存在になりたいのでしょう。

 

しかし、彼女が断る原因はそれだけではないようです。

 

「アタシと付き合ったって、いいことなんかないんすよ」

「だって、いつ迷惑をかけるかわかりませんから」

 

前の記事では話をしなかったのですが、

明日原ちゃんには、捨て猫を拾い、育てていたが

クラスの人間にその猫を傷つけられてしまうという過去があります。

 

そのことがあり、

明日原ちゃんはその猫を飼うことを諦め、公園に捨ててきてしまいます。

この部分はその話を指しているものだと考えることができます。

 

明日原ちゃんにとって、「大切な存在を作る

ということがどういうことをもたらすのか、それを一番気にしているようですね。

 

そんな日が続き、ある日のこと

ノラは不良に絡まれている明日原ちゃんを助けて停学処分になってしまいます。

 

ノラは明日原ちゃんが傷つけられるということに対して思い入れが強くなりすぎたため、何か行動せずにはいられなかったようです。

 

そんな彼にたいして、明日原ちゃんも自分の考えを教えてくれます。

 

悪意を持つ人間は必ずいる。減らない。

しかし、そういう人間を恨んではならない。

それが自分の考え方。

 

その後に明日原ちゃんはこうも続けます。

 

「でも、一人で恨まずにいるのは、結構エネルギーいるんで」

「一緒に笑っててもらえませんか」

「それだけでいいです」

 

 

この後明日原ちゃんとノラは付き合うようになります。

 

ここの部分は少し不自然に感じるかもしれません。

この部分の考察ですが、明日原ちゃんが今まで断り続けてきたのは

ノラを自分の問題に巻き込んでしまうからです。

 

明日原ちゃんはノラのことが大好きでケータイの待ち受けにしてしまうほど好きなのですが、

昔飼っていた猫とも重なり、近くにおくことを遠ざけていたのでしょう。

 

しかし、ノラの明日原ちゃんに対する思い入れが強すぎたせいか、

今回のようにノラを自然と問題に巻き込んでしまいました。

 

それでは明日原ちゃんの断り続けている理由の意味がなくなってしまったも同然です。

 

そこで明日原ちゃんは今後問題を起こさないように私の考え方を理解して支えになってほしいという意味で告白を受けたのではないかと考えました。

 

ですがそれでは明日原ちゃんの断る理由を他の形で解消しただけであり、

ノラが明日原ちゃんのことを好きではないということと

ノラが明日原ちゃんの問題に巻き込まれる可能性があること

この二つの問題点は一切解決していないことになってしまいます。

 

この後の二人はどうなって進んでいくのでしょうか。

 

 

 

4.物語結末

 

 

 

 付き合うことになったノラと明日原。

 

その二人の関係は少し進んでいるようでちっとも進んでいないようにも見えます。

 

ノラは明日原のことを少し知り、そのことを明日原は受け止めた。

そんな感じじゃないでしょうか。

 

 

しかし「恋人」というつながりは二人を強く結び付けていきます。

 

 

 

 

恋人という関係になり、一番変化を見せるのは明日原です。

 

明日原のノラに対する「好き」という感情はノラが想像していたよりも、

そして私たちプレイヤーが想像していたよりもはるかに強いものです。

 

明日原にとってノラという存在は家族のように大切な存在なんですよね。

 

 

ノラは高校に行かず、フラフラしていた明日原に対して必死で説得をしました。

 

そして一年遅れて勉強する明日原をみんなで支えました。

 

寂しい時にはいつも探して慰めてくれました。

 

そして、ノラの周りの温かい人たちの中に、受け入れてくれました。

 

一度は捨てると思った人生を、救ってくれた。

 

これだけのものを与えてくれて、好きになった。

 

非常に強い思いがそこにはあります。

 

 

明日原の片思いでずっと秘密にしてきた思いが、

恋人という関係になった今、あふれ出します。

 

 

 

個人的な見解なんですが、明日原ユウキというキャラクターは

主人公と同時にどんどん好きになっていくヒロインだと思います。

 

 

 

明日原がどれだけノラのことが好きなのか、

それが伝わっていく。

 

それと同時にノラも、

そしてプレイしているこちら側も、

どんどん引き込まれていきます。

 

 

 

しかしそんな日々も長く続くわけではありません・・・

 

ある日ノラは騙されてかつて明日原を助けたときの不良にボコボコにされます。

 

ですがそれをノラは仕方ないと受け入れます。

 

明日原に教えてもらったこと、

 

恨んじゃいけない。

 

その気持ちを汲みたいとノラは考えたようですね。

 

 

しかしそんなノラに対しても明日原は自分の考えを伝え、怒ります。

 

「アタシが赤ちゃん産んだ時、お父さんいなかったら怒りますからね」

 

 

明日原はあまり恵まれない家庭で育ちました。

 

だからこそ自分を大切にしないノラに、怒っているのでしょう。

 

その環境があり、明日原にはいろいろな過去がありました。

 

ひとりぼっちになったり、自分を認めてくれる不良とつるんだり、

 

飼っていた猫を捨ててしまったり。

 

特に猫に対しては私と一緒にいても幸せにならないという気持ちが強く、

ノラに告白されたときにも同じことを考えていたようです。

 

 

しかし、その考えを聞いたノラは

 

 

今はもう、一人じゃないから

そのやさしさは、いらない。

 

遠慮とか、気遣いとかいったものを越えて。

この人は絶対に裏切らないって気持ちにたどり着いて。

 

だからこそ、前に進めるし、立ち向かうこともできるし。

そばにいたい、護りたいって、互いに思う。

 

付き合うって、そういうことなんだと思う。

 

 

これを見たときハッとさせられました。

 

ノラの中では「付き合う」ということはそういうことなんですよ。

 

明日原と好きの形が違うだけでノラはとっくに明日原のことをそれほどまでに大切な存在だと考えています。

 

しかし、そう思ってもらえる恋人になるためにノラは明日原の考えをしっかり聞いて、行動を変えてるんですよ。

 

 

理不尽な目にあってその力にさらされたことがある。

 

だから心配してくれた。

 

俺に忠告してくれた。

 

守れなかったのは、俺の方なんだ。

 

 

ノラはこう後に続けています。

 

これからノラはどう行動に示していくのでしょうか。

 

 

 

5.ラストシーン

 

すみませんうまく切れなかったのでもう一つ章を挟みました。

結末とラストシーンが同居しているってどういうことですかね・・・?

許してください。

 

 

 

ある日、明日原の猫喫茶が大学生たちに襲われます。

 

夜中に猫だけを狙った犯行でした。

 

理由は明日原が男を振ったから?でしょうか

 

 

 

怒りに燃えるノラ。

そのノラに友達のノブチナと井田も加わり、

大学に乗り込みます。

 

 

急な展開で え? と思ったかもしれませんが、

一応このノラの行動も色々な意味も含まれているのかなーと考えています。

 

 

大学に乗り込み、乱闘騒ぎを起こしたノラたちは

もちろん学校の問題として取り扱われます。

 

 

そこで事情を聴くために校長室に呼ばれた明日原。

友人からは関わっていないと言わなければ退学にさせられるかもしれないと諭されます。

 

しかし、明日原はすべて事実を話します。

 

自分を直接ではないですが護ってくれたノラたちのことを悪くいう人が許せない。

その一心で先生に言いたいことを言いまくったようですね。

 

 

この部分、少しわかりづらいと思います。

そのため考察しながら述べていきます。

 

 

まずノラの行動についてですが、

明日原は何も恨まない、我慢するという考えの持ち主です。

 

そして彼もその考えに理解を示し、一度は自分も何も抵抗することなく恨まないことを行動に移しました。

 

しかしそれでは自分も、彼女も、守ることはできないんですよ。

 

 

そこで今回の行動は戦わなくてはいけないときもあるということを行動で示す。

 

これが今回の彼の狙いではないでしょうか。

 

好きな人が傷ついていて、それを何も抵抗せずに見ていることなんてできません。

 

というか、怒っていいんです。戦って当然です。

 

 

その思いは、考えは、曲がりなりにも彼女に伝わったようで、

 

彼女は自分の居場所を護るために戦いました。

 

彼を、その仲間を助けるために。

 

大切な人は行動で示して、救ってあげなければならないんです。

 

 

彼は、彼女と一緒に戦って守っていく決断をしたんですね。

 

 

「アタシは先生の前に連れていかれて、そいつらとは知り合いなのか、って」

 

「知り合いですよ。アタシの大事な友達ですよ」

 

「一人になるのは嫌ですよ」

 

「でも、友達を裏切るのは、ゼッタイできません」

 

「助けてくれた人たちを、捨てるような真似は・・・捨てるような真似は」

 

「ゼッタイにしないんだって・・・」

 

「みんなは、アタシを助けてくれたんです」

 

「ぜったいに、裏切れないって、裏切れないって・・・」

 

もう昔、猫を捨てた時の我慢をして恨まない彼女はそこにはいません。

 

 

 

「もう決めた!決めました!ここまで言うこと聞かないなら、アタシが」

 

「アタシが!一生一緒にいたげる!」

 

 

 

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以上が明日原ルートの感想、及び考察でした。

 

シナリオが十分いいのでこれ以上語る余地はないですね。

 

語れと言われれば5時間くらい語れますけれど。

 

 

次回は夕莉シャチちゃん・・・の予定なのですが・・・

あの娘は解説する必要があるんですかね・・・

 

ここまでご覧いただきありがとうございます。

 

これからも更新頑張りますのでみてくださると飛び跳ねるほど喜びます。

 

↓他ルート

ノラと皇女と野良猫ハート パトリシアルート 感想 考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

ノラと皇女と野良猫ハート 夕莉シャチルート 感想 考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

ノラと皇女と野良猫ハート 黒木未知ルート 感想 考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

ノラと皇女と野良猫ハート 全編考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

ノラと皇女と野良猫ハート 明日原ユウキルート 感想 考察2

※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。

 

 

 

 

↓前回の記事

low-high-obj.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

ヒロインのレビューは前に引き続き

  1. 共通ルートを通して
  2. 物語中盤
  3. 物語後半
  4. 物語結末

の流れで進めていこうかと思います。

 

 

 

 

1.共通ルートを通して

 

明日原ちゃんは共通ルートではあまり中身が見えにくいキャラクターです。

 

主人公とは仲良く、親しく接してくれるところはありますが、

本当の気持ちを語るところはあまりありません。

 

 

しかし、明日原ちゃんの抱えているものが少し垣間見えるシーンがあります。

 

それはバイト終わりに不良に絡まれる場面です。

 

合コンの頭数として参加していた明日原ちゃんに一人の男が執着し、

ずっと連絡をとっていることに対して怒ったその男の彼女が因縁を吹っかけてきます。

 

明日原ちゃんは太陽のような明るく優しい性格をもっているのですが、

それは彼女にとっては悪いことも呼び込むようです。

 

彼女は非常に優しく、明るいのですが

何よりもノリが軽いので

様々なトラブルを呼び込んでしまうようですね。

 

もう少しいうと、人の悪意が集まってしまうのかもしれません。

 

 

また、本心を語るのが少ないと言いましたが、

共通ルートでもすこしだけその気持ちを話すシーンもあります。

 

それはパトリシアに「ノラの家」について語るところです。

 

前回の記事にもかいたことですが、

明日原ちゃんは一年遅れて高校に入ってきた過去があります。

 

その高校に入るように言ったのが主人公のノラでした。

 

明日原ちゃんはその目標にたどり着くまではずっとふらふらして

無気力な日々を過ごしていました。

 

そんな彼女のために主人公や主人公の周りの人間が勉強を教えていたようです。

 

普段は軽く接している明日原ちゃんですが、

あの時みんなが声をかけてくれなかったら・・・と

 

あの場所や人間たちに対しては強い思い入れがあるように思えます。

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2.物語中盤

明日原ちゃんのバイト先であるところの猫喫茶の猫たちが病気で治療中のため、

猫になることのできるノラは明日原ちゃんには内緒で、

猫としてバイトのお手伝いをすることになります。

 

それによりあまり自分の気持ちを語らない明日原ちゃんの色々な思いを知ることになります。

 

「ここに写ってる人はね、アタシの大嫌いな人」

「あたしがやろうとしてること、やれやれっていうから、さいっこうにムカついてた」

「でも知らないうちにさ、待ち受けにしちゃうくらいになっちゃって」

「やめらんないんだー」

「でもね、片想い。この人はアタシのことそうでもないから」

 

実はこの子は最初からノラのことが好きだったようです。

しかし、ノラ自身が自分のことを恋愛感情にみていないことも理解しているようです。

 

また、バイトから明日原ちゃんのことをより深く知っていき、

ノラは明日原ちゃんに対して色々な思いを寄せるようになります。

 

 

そんなある日、

猫になっているノラに対して明日原ちゃんがノラへの想いを少し語ります。

どうして明日原ちゃんがノラのことを好きになったのか、

どんなところが好きなのか、

今の気持ちを、語ります。

 

ノラが猫になっているとも知らない明日原ちゃんですが、

場所が思い出の公園であり、ストーリー上色々と思うところがあったのでしょう。

 

話終えた後に猫になったノラにお店を手伝ってくれたことのご褒美としてキスをします。

 

ノラが人間と猫に変身するためのキーはキスであるため

その魔法は解けてノラは人間の姿に戻ります。

 

これで明日原ちゃんにもノラの秘密が共有されることになります。

 

それと同時に今まで独り言で言っていたつもりの話が

ノラに話していたということにもなります。

 

そんな一連の流れを通して、ノラは明日原ちゃんに交際を申し込むことになります。

 

そんなノラに対して明日原ちゃんは

「いやー、そっかー」

「モテんなー、アタシ」

「はい、結果はっぴょーーーー」

「じゃん!」

「つつしんでー!お断りしもうすー!」

 

いや・・・まあ当たり前ですよね・・・

 

自分がノラのことを好きだと無意識的に伝わっていて、

それがなければ今まで通りの関係でいたはずで、

それを知ったからこそ、明日原ちゃんのことを色々知ってしまったからこそ

今こうしてノラが告白しているわけですから、

純粋にノラが明日原ちゃんのことを好きと思うには至らないでしょう。

 

同情している」と思われるのが自然だと思います。

 

 

 

 

 

ここまでが明日原ちゃんルートの中盤までを通しての感想でした。

もはやそこまで感想という感想ですら述べていないのですが、

シナリオから後につながって明らかになっていくので

現時点ではあまりしゃべることがすくないんですよね・・・

 

しかしこの明日原ちゃんのルートは感情表現が豊かで伝わりやすく、

シナリオ自体がすごく面白いルートです。

 

パトリシアのルートは今までにない奇抜なシナリオ展開がメインでしたが、

それとは対照的に明日原ちゃんは人間らしい感情的な部分がメインとなっています。

 

 

これからノラの感情がどう動いていくのか、

そして明日原ちゃんの気持ちもどう変わっていくのか

 

そのようなところを期待してプレイしていた記憶があります。

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↓次の記事

low-high-obj.hatenablog.com

ノラと皇女と野良猫ハート 明日原ユウキルート 感想 考察

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ノラと皇女と野良猫ハート

二人目のヒロインは

明日原ユウキちゃんです。

 

これまた簡単な紹介は公式サイトにて参照してください。

harukaze-soft.com

 

この明日原ユウキちゃん、見た目から考えるとギャルっぽい、ノリが軽そうというイメージが思い浮かびますがその通りのキャラクターです。

 

 

しかしそのノリの良さは男にもウケがいいタイプのノリの良さで、

共通ルートをプレイしていても話していて居心地のいいと感じるヒロインです。

茶化してくる感じのノリは明日原ちゃんの人付き合いの良さ等を感じさせてくれます。

 

 

さらにこのノラととはギャグパートが非常に多い部類のエロゲ―だと思います。

このギャグパートでも彼女の独特のノリやセンスがプレイヤーを楽しませてくれます。

 

 

しかし、そういうキャラクターには往々に過去に様々なものを抱えている子が非常に多いです。

 

 

この明日原ちゃんも

どのように育ち、

どのように人付き合いを学んでいったのか、

そして過去にどんなことがあったのか、

こういうことが明らかになっていくのかなーという目線で見てました。

 

 

やはりこのようなキャラクターは見た目やキャラクター性だけで魅力を語るのは難しいです。

 

 

シナリオと絡めながら魅力を語りたいと思いますので、

ここでは深く入り込まない程度に語ります。

 

 

明日原ちゃんは主人公たちの一つ下の学年に在籍しており、

普段は主人公のノラのことを「ノラパイ」と呼んでいます。

 

 

しかし、実はノラたちと同い年であり、

高校に一年通わずブラブラしていたという過去を持ちます。

 

 

後輩キャラかと見せかけておいて実は同い年なので対等な関係ですが、

「ノラパイ」と呼んでいるのはなんとなく茶化す気持ちもあるのかもしれません。

 

 

高校で一年遅れて入ってくるというのは珍しいですが、

大学で留年したり浪人したりというのはよくあることです。

 

そういう時に

「俺のこと先輩って呼ぶことになるぞ」

みたいなセリフが普通にあります。

 

 

明日原ちゃんの性格を考えると

「同い年なのに先輩ってつけて呼ぶのどうっすか。へんな感じっすよね。」

みたいなノリで話してたらいつの間にか習慣になってしまったという感じでずっと呼び続けているのではないのかな~という風に考えています。

 

 

しかし1年前まで同じ学年に在籍していた人と先輩後輩の関係になるのって・・・少し抵抗があるんですよね・・・

 

私のまわりには直接そういうことになった人間がいないのでよくわかりませんが、留年した友達と昼ご飯を一緒に食べることがなくなり、連絡も取らないようになった。みたいなことざらにあるんじゃないかなあ・・・と思います。

 

 

そういう感情をむしろ逆手にとって

「どうですか?わたし、一年遅れて入ってきて、同い年の人を先輩って呼んでるんすよ。面白くないすか??」

という風に少し軽く受け止めてもらえるように配慮しているのかとも思います。

 

 

むしろその関係性を利用して、先輩と言いつつちょっとからかってくる小悪魔な要素もあったりします。

 

 

このあたりが明日原ちゃんの魅力ではないかと思います。

 

それは魅力なのか?という風に思う人もいるかもしれませんが

十分に魅力ですよ!!!

 

生意気後輩キャラとか好きな人は好きになると思います。

 

 

また詳しい部分はシナリオと絡めて語っていきます。

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次の記事↓

low-high-obj.hatenablog.com

ノラと皇女と野良猫ハート パトリシアルート 感想 考察その3

※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。

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3.物語後半

 

 

パトリシアの心臓はノラとの恋により動き出し、パトリシアは「命があるもの」として地上でいきることになります。

 

胸の音が鳴り出した後のパトリシアは地上の世界が目まぐるしく変わったもののように見えはじめます。

 

その姿はみているこちらもうれしくなってくるほどです。

 

しかし、命をもつパトリシアは冥界に帰ることができなくなってしまいます。

 

もちろんそのことを姉妹や母がよく思わないのも当然のことです。

 

姉妹、母たちは躍起になってパトリシアを冥界に取り戻そうとします。

 

その方法は「彼女の胸の音を止める」こと、つまり殺すということです。

 

パトリシアは一度姉に胸を刺されたとき「なんて気持ち悪い世界なの」と言っています。

 

冥界の者にとって私たちの世界がどう見えているのか、想像するのは難しいです。

 

私たちに置き換えてみると周りが死にまつわるもので囲まれているといった状況なのでしょうか。

 

線香、どくろ、棺桶、墓標、死臭。

 

それらに常に囲まれ、身にまとわりつき、服に染み付く。

 

そんなことを想像すると彼女たちがいかに地上の世界を見ていたのかが少し想像できます。

 

しかし、ノラを見るたび、その胸の音は鳴り出します。

 

見ただけで何度もドキドキするというのは彼女がどれだけノラに思いを寄せているのかが見て取れるところですね。

 

それを阻止しようと幾度となく胸の音を止めようとする姉。

 

二度も刺されたパトリシアは流石に自分が姉に殺されているということに気が付きます。

 

しかしパトリシアは怒りません。

 

普通何度もあの気持ち悪い世界に引き込まれ、キツイ思いをしているのであれば少しは怒るのも当然のように思えますが、彼女は優しく、賢く、冷静で、人の気持ちがよくわかるのでしょう。

 

姉が引き戻そうとする気持ちを理解し、それでもノラが好き。

この命がある体というものを知ってほしい。という一心で

どうすれば姉に理解してもらえるのかを考えます。

 

その方法がHで解決!!!!!

 

うーん・・・ズッコンバッコン大騒ぎ!w

 

まあエロゲ―だしいいんじゃないですかね?

実際のところは主人公が懐柔してから…という流れですし、なんの問題もないです。

 

しかしこの姉妹の関係、非常に考えさせられるものがあります。

 

姉のルーシアは幼いころパトリシアを守り、そのせいで自分の実力が出せない体になってしまいます。

 

しかし、ルーシアはそれでいいと本気で思っています。

 

「しかしあの子は私には無いものを持っている」

「それは魔力とはまた違った力だ」

「見えない力をあの子は持っている」

と、笑顔で言います。

 

本当に自分の妹を皇女にしたい、守りたいと思っているのでしょう。

 

それゆえに大切な妹、必死になって取り戻そうとする気持ちも理解できます。

 

この姉妹の関係性というのは非常に良いと思います。

 

これだけでレビューが一つ書けるくらいかもしれません。

 

2では攻略ヒロインとして登場します。

まだやっていないのですが1をやっただけでも相当気になるキャラなのでぜひ早くプレイしてみたいところですね。

 

この姉妹に関してももっと語りたいことはありますがそれはまた2のレビューの機会があれば・・・

 

話もそれましたので元に戻します。

 

なんとか姉妹、母を説得することに成功しますが、

 

ここから物語はまた違った展開へと進んでいきます・・・

 

 

 

4.物語結末

 

非常にポエムが多用されるシナリオでした。

 別に悪い意味ではありません。

物語の深みを与えるものだったと思います。

ただ自分の物語の読解能力が低いので何度もよみ返す必要がありました。

 

物語後半は「物語の急な展開」が起こります。

 

全ルートを攻略済みですので言えることですが、

ノラととの中でパトリシアルートが一番力の入ったシナリオでした。

 

評価は分かれると思いますが私は好きです。

 

悲劇でもあり、喜劇でもある恋愛模様

 

パトリシアに命が生まれた。

それはあってはならない命。

その代わりに、一つ差し引く。

 

ノラの「胸の音」は次第に弱くなっていきます。

 

しかしノラはその運命に抗い、

冥界で名を馳せ、

その理を崩すことを決意します。

 

ノラはなにも言わずパトリシアの元を去ろうとしますが最後にパトリシアに呼び止められます。

 

行くのを止めようとするパトリシアですが、決心を揺るがすことがないノラを見て、それ以上は止めようとはしません。

 

その時、彼女は詠唱を始めます。

 

魔法の詠唱というのは基本ダサいのは仕方ないですがこの時の詠唱はなにか心揺さぶられるものがあります。

 

その魔法は滅びの魔法

 

パトリシアが冥界で習得したと言われる見たもの全てに死をもたらす魔法です。

 

この時に流れているBGM「月」滅びの魔法の一節だということには皆さん気がつきましたでしょうか。

 

こういうBGMの演出もノラととの良いところの一つです。

 

しかし滅びの魔法を唱えたということはノラは命を落としてしまうということでしょう。

 

滅びの魔法を唱えたところ、

満開の月が姿を表します。

 

その時、彼女は言います。

「ノラ月がきれいね」

月がきれいというのはあなたを愛しているのだと、そういう意味なのだと」

「どうして月がきれいだと、あいしているになるのか」

「私も、わかりそう」

 

ここの部分は深く考えました。

なぜ彼女はこの言葉を発したのだろうかと。

 

言わずと知れた夏目漱石が「I love you.」を「月がきれいですね。」と訳したところからの引用ですね。

 

理系かつ文学的知識がない私ですが、これは日本人らしく奥ゆかしい文学的表現として使われているものだと理解しています。

 

ですがここでただ単に奥ゆかしさという意味だけで使われているのでしょうか。

 

パトリシアは言語どころか世界も異なる冥界の住人です。

その彼女はこの言葉をどのように解釈したのでしょうか。

 

私はこの時、パトリシアが「言わなくてもわかりあえる関係」と言うものを理解したのではないかと考えました。

 

パトリシアは彼が何をするのか、どう考えているのかもわかっていたのでしょう。

 

彼女もノラを止めに来てはいますが最初から本気で止める気はなかったと思います。

 

二人の間には言わなくてもわかる関係と言うものが出来上がっているのではないでしょうか。

 

彼女にとっては「滅びの魔法」が「月がきれいですね」だったのかもしれません。

 

滅びの魔法を唱え、彼の命を奪い、彼の理想に寄り添うことが彼女自身が伝える最大限の「I love you.」です。

 

彼女は非常に強い人間です。

冥界の時間の流れと地上の時間の流れは違うようで、この後、彼にどんなことが待ち構えているのか。

冥界皇女になる彼女にはそれが分かっているのでしょう。

 

やっとの想いで1000年の旅から帰ってきた彼に対して、彼女は温かい言葉で迎え入れました。

 

 

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深読みに深読みを重ねたシナリオ考察でした。ミスリード等あると思いますが、別に感動したもの勝ちかなーと思っています。

 

 

以上がシナリオを含めたパトリシアルートのレビュー、及び考察です。

 

 

シナリオに沿ってレビューをしていたのですが、私個人が一番パトリシアというキャラクターに惹かれた部分は他のところにあります。

 

それはパトリシアが命を持ち始め、子供たちと一緒に勉強をする場面での話です。

 

冥界からきたパトリシアは九九を勉強していました。

 

しかし、一緒に勉強していた子供たちからバカにされてしまいます。

 

そんな子供たちに対して、ただ「がんばるわ」と言いました。

 

これは並大抵のキャラにできることではないですよ・・・

 

彼女はいつか絶対にできるようになる、だから気にしないのだと言います。

 

明るく常に進み続ける。

知らないことを知っていく。

そんな彼女がとても素敵に見えました。

 

 

 

最後に、エロゲ―らしからぬエロ一切なしのレビューをしてしまいました大変申し訳ございませんということでパトリシアちゃんのエッチなポイントを発表させていただきます。

 

  1. おっぱいがえっち
  2. おしりがえっち
  3. 色白でキレイな肌
  4. 下着がえっち
  5. 常に頭の中がえっちな思想

 

とまあこんなところでしょうか。

 

以上でパトリシアルートのレビューを終わりとさせていただきたいと思います。

 

随分と長い文章になってしまいました。

今の時点で5700字を超えようとしています。

パトリシアルート自体が重厚なつくりになっていますので仕方がないですね。

 

次のレビューは明日原ユウキちゃんを予定しています。

いつになるかはわかりませんが、追々更新していこうと思います。

 

ここまで見ていただき、ありがとうございました。

 

↓他ルート

ノラと皇女と野良猫ハート 明日原ユウキルート 感想 考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

ノラと皇女と野良猫ハート 夕莉シャチルート 感想 考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

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ノラと皇女と野良猫ハート 全編考察 - lowhigh物のゲーム見聞録

ノラと皇女と野良猫ハート パトリシアルート 感想 考察その2

※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。

 

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ヒロインのレビューは

  1. 共通ルートを通して
  2. 物語中盤
  3. 物語後半
  4. 物語結末

の流れで進めていこうかと思います。

少しボリュームは多くなりますが、勘弁ください。

なにしろこのパトリシアルート異常な程に長いので・・・

 

 

 1.共通ルートを通して

 

タイトルの「野良猫ハート」のとおりですが、

今作の主人公は屋上でパトリシアによってかけられた契約の魔法によりになります。

 

 この時にはすでに主人公のことを好きになり始めていたのでしょうか。

もう出逢って助けられた時からパトリシアの中では何か気持ちの変化があったのかもしれませんね。

その後の話にも「桜並木の下」のシーンは多く登場します。

パトリシアにとって「この出逢い」というのはかけがえのないものだったのでしょう。

そう伺うこともできます。

 

しかしパトリシア本人は自分が主人公のことをどう思っているのか。

恋という感情ですら知らないのでしょう。

 

 

 

2.物語中盤

 

物語中盤はノラとと特有のギャグパート等が多く盛り込まれています。

このギャグが合わず、つまらなくてこの娘のルートを諦めてしまったという人ももしかするといるかもしれませんね・・・

 

ですがこの後の展開は一見の価値はあるのでここで諦めず進めていってほしいと思う次第です。

 

パトリシアはノラと生活することにより地上のいろんなことを知っていきます。

 

そんなパトリシアにノラは国語辞典をプレゼントします。

ノラの母からもらった国語辞典でした。

 

それはどんどんいろんなことを知っていくパトリシアに対して自分では教えきれないという思いがあったのでしょう。

 

母の想いが乗った国語辞典です。

この本が彼女を育ててくれると考えたのではないでしょうか。

 

そんなノラの思いに触れ、パトリシアはノラのことをどんどん好きになっていきます。

 

しかし、長い間パトリシアの眷属になっていたノラには異変が起こります。

 

ノラの猫化が始まっていくのです。

 

パトリシアがどんどん好きになっていくのに対し、ノラは猫のことしか考えられないようになってきます。

 

そんなノラに対してついにパトリシアは眷属の契約を切ることを決意します。

 

それはノラとパトリシアのつながりが切れてしまうということ。

 

ノラとの関係が切れてしまうということをためらい、ずっと前から解決できるはずの眷属契約を切らなかったようですね。

 

しかし、どんどん猫になっていくノラを見て人間のノラでなければ意味がないと思ったのでしょう。

 

契約が切れるとき、彼女はその思いを口にします。

 

パトリシアが既にノラのことをどれだけ好きだと思っているのかが伝わる言葉でした。

 

そして出会いの桜の木の下のことも語ります。

 

パトリシアはノラに命を助けられたのだと、

 

ノラが見つけてくれなければ、この世界で朽ちていたのだと、

 

だから、ノラが他のものに目移りして見てもらえないのは、寂しいのだと。

 

パトリシアは自分とノラが違う世界の人間ということを嫌というほど理解したのでしょう。

 

元々出会うはずのなかった二人です。

パトリシアは二人の関係を切り、また一からやり直そうと決意します。

 

最後に契約を切る前にパトリシアは

「叶うなら私も同じものが欲しかった」

と言っています。

 

命があるノラ、命を持たないパトリシア。

 

二人は契約を切り、元の世界へと戻ろうとします。

 

しかし、パトリシアは冥界に戻ろうとしたところうまくいきません。

 

それはつい最近、パトリシアに鳴り出した「胸の音」が原因でした。

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