lowhigh物のゲーム見聞録

主にギャルゲー、エロゲ―の感想を語るウェブログです。既プレイ向けの考察を行っているため、未プレイの方は読む記事に注意してください。

ノラと皇女と野良猫ハート 明日原ユウキルート 感想 考察3

※注意 以降、ネタバレ要素を含みますので未プレイの方はご注意ください。

 

 

前回の記事↓

low-high-obj.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

3.物語後半

 

 

 

ノラが明日原ちゃんに告白し、振られた後からの話です。

 

ノラはその後も明日原ちゃんに対して色々なアプローチを仕掛けますが、まったく好意的な反応を示してくれません。

 

その気持ちは明日原ちゃんが共通の友達であるノブチナと話しかけるときに明らかにします。

 

「なんかね、あ、こいつアタシのこと好きじゃないな?ってわかるんすよ」

 

・・・明日原ちゃんが言うのであれば間違いはないでしょう

 

ノラは明日原ちゃんの考える好きという思いではなくて今までの思い出や、事情をしってしまったことから明日原ちゃんにとって救いとなる存在になりたいのでしょう。

 

しかし、彼女が断る原因はそれだけではないようです。

 

「アタシと付き合ったって、いいことなんかないんすよ」

「だって、いつ迷惑をかけるかわかりませんから」

 

前の記事では話をしなかったのですが、

明日原ちゃんには、捨て猫を拾い、育てていたが

クラスの人間にその猫を傷つけられてしまうという過去があります。

 

そのことがあり、

明日原ちゃんはその猫を飼うことを諦め、公園に捨ててきてしまいます。

この部分はその話を指しているものだと考えることができます。

 

明日原ちゃんにとって、「大切な存在を作る

ということがどういうことをもたらすのか、それを一番気にしているようですね。

 

そんな日が続き、ある日のこと

ノラは不良に絡まれている明日原ちゃんを助けて停学処分になってしまいます。

 

ノラは明日原ちゃんが傷つけられるということに対して思い入れが強くなりすぎたため、何か行動せずにはいられなかったようです。

 

そんな彼にたいして、明日原ちゃんも自分の考えを教えてくれます。

 

悪意を持つ人間は必ずいる。減らない。

しかし、そういう人間を恨んではならない。

それが自分の考え方。

 

その後に明日原ちゃんはこうも続けます。

 

「でも、一人で恨まずにいるのは、結構エネルギーいるんで」

「一緒に笑っててもらえませんか」

「それだけでいいです」

 

 

この後明日原ちゃんとノラは付き合うようになります。

 

ここの部分は少し不自然に感じるかもしれません。

この部分の考察ですが、明日原ちゃんが今まで断り続けてきたのは

ノラを自分の問題に巻き込んでしまうからです。

 

明日原ちゃんはノラのことが大好きでケータイの待ち受けにしてしまうほど好きなのですが、

昔飼っていた猫とも重なり、近くにおくことを遠ざけていたのでしょう。

 

しかし、ノラの明日原ちゃんに対する思い入れが強すぎたせいか、

今回のようにノラを自然と問題に巻き込んでしまいました。

 

それでは明日原ちゃんの断り続けている理由の意味がなくなってしまったも同然です。

 

そこで明日原ちゃんは今後問題を起こさないように私の考え方を理解して支えになってほしいという意味で告白を受けたのではないかと考えました。

 

ですがそれでは明日原ちゃんの断る理由を他の形で解消しただけであり、

ノラが明日原ちゃんのことを好きではないということと

ノラが明日原ちゃんの問題に巻き込まれる可能性があること

この二つの問題点は一切解決していないことになってしまいます。

 

この後の二人はどうなって進んでいくのでしょうか。

 

 

 

4.物語結末

 

 

 

 付き合うことになったノラと明日原。

 

その二人の関係は少し進んでいるようでちっとも進んでいないようにも見えます。

 

ノラは明日原のことを少し知り、そのことを明日原は受け止めた。

そんな感じじゃないでしょうか。

 

 

しかし「恋人」というつながりは二人を強く結び付けていきます。

 

 

 

 

恋人という関係になり、一番変化を見せるのは明日原です。

 

明日原のノラに対する「好き」という感情はノラが想像していたよりも、

そして私たちプレイヤーが想像していたよりもはるかに強いものです。

 

明日原にとってノラという存在は家族のように大切な存在なんですよね。

 

 

ノラは高校に行かず、フラフラしていた明日原に対して必死で説得をしました。

 

そして一年遅れて勉強する明日原をみんなで支えました。

 

寂しい時にはいつも探して慰めてくれました。

 

そして、ノラの周りの温かい人たちの中に、受け入れてくれました。

 

一度は捨てると思った人生を、救ってくれた。

 

これだけのものを与えてくれて、好きになった。

 

非常に強い思いがそこにはあります。

 

 

明日原の片思いでずっと秘密にしてきた思いが、

恋人という関係になった今、あふれ出します。

 

 

 

個人的な見解なんですが、明日原ユウキというキャラクターは

主人公と同時にどんどん好きになっていくヒロインだと思います。

 

 

 

明日原がどれだけノラのことが好きなのか、

それが伝わっていく。

 

それと同時にノラも、

そしてプレイしているこちら側も、

どんどん引き込まれていきます。

 

 

 

しかしそんな日々も長く続くわけではありません・・・

 

ある日ノラは騙されてかつて明日原を助けたときの不良にボコボコにされます。

 

ですがそれをノラは仕方ないと受け入れます。

 

明日原に教えてもらったこと、

 

恨んじゃいけない。

 

その気持ちを汲みたいとノラは考えたようですね。

 

 

しかしそんなノラに対しても明日原は自分の考えを伝え、怒ります。

 

「アタシが赤ちゃん産んだ時、お父さんいなかったら怒りますからね」

 

 

明日原はあまり恵まれない家庭で育ちました。

 

だからこそ自分を大切にしないノラに、怒っているのでしょう。

 

その環境があり、明日原にはいろいろな過去がありました。

 

ひとりぼっちになったり、自分を認めてくれる不良とつるんだり、

 

飼っていた猫を捨ててしまったり。

 

特に猫に対しては私と一緒にいても幸せにならないという気持ちが強く、

ノラに告白されたときにも同じことを考えていたようです。

 

 

しかし、その考えを聞いたノラは

 

 

今はもう、一人じゃないから

そのやさしさは、いらない。

 

遠慮とか、気遣いとかいったものを越えて。

この人は絶対に裏切らないって気持ちにたどり着いて。

 

だからこそ、前に進めるし、立ち向かうこともできるし。

そばにいたい、護りたいって、互いに思う。

 

付き合うって、そういうことなんだと思う。

 

 

これを見たときハッとさせられました。

 

ノラの中では「付き合う」ということはそういうことなんですよ。

 

明日原と好きの形が違うだけでノラはとっくに明日原のことをそれほどまでに大切な存在だと考えています。

 

しかし、そう思ってもらえる恋人になるためにノラは明日原の考えをしっかり聞いて、行動を変えてるんですよ。

 

 

理不尽な目にあってその力にさらされたことがある。

 

だから心配してくれた。

 

俺に忠告してくれた。

 

守れなかったのは、俺の方なんだ。

 

 

ノラはこう後に続けています。

 

これからノラはどう行動に示していくのでしょうか。

 

 

 

5.ラストシーン

 

すみませんうまく切れなかったのでもう一つ章を挟みました。

結末とラストシーンが同居しているってどういうことですかね・・・?

許してください。

 

 

 

ある日、明日原の猫喫茶が大学生たちに襲われます。

 

夜中に猫だけを狙った犯行でした。

 

理由は明日原が男を振ったから?でしょうか

 

 

 

怒りに燃えるノラ。

そのノラに友達のノブチナと井田も加わり、

大学に乗り込みます。

 

 

急な展開で え? と思ったかもしれませんが、

一応このノラの行動も色々な意味も含まれているのかなーと考えています。

 

 

大学に乗り込み、乱闘騒ぎを起こしたノラたちは

もちろん学校の問題として取り扱われます。

 

 

そこで事情を聴くために校長室に呼ばれた明日原。

友人からは関わっていないと言わなければ退学にさせられるかもしれないと諭されます。

 

しかし、明日原はすべて事実を話します。

 

自分を直接ではないですが護ってくれたノラたちのことを悪くいう人が許せない。

その一心で先生に言いたいことを言いまくったようですね。

 

 

この部分、少しわかりづらいと思います。

そのため考察しながら述べていきます。

 

 

まずノラの行動についてですが、

明日原は何も恨まない、我慢するという考えの持ち主です。

 

そして彼もその考えに理解を示し、一度は自分も何も抵抗することなく恨まないことを行動に移しました。

 

しかしそれでは自分も、彼女も、守ることはできないんですよ。

 

 

そこで今回の行動は戦わなくてはいけないときもあるということを行動で示す。

 

これが今回の彼の狙いではないでしょうか。

 

好きな人が傷ついていて、それを何も抵抗せずに見ていることなんてできません。

 

というか、怒っていいんです。戦って当然です。

 

 

その思いは、考えは、曲がりなりにも彼女に伝わったようで、

 

彼女は自分の居場所を護るために戦いました。

 

彼を、その仲間を助けるために。

 

大切な人は行動で示して、救ってあげなければならないんです。

 

 

彼は、彼女と一緒に戦って守っていく決断をしたんですね。

 

 

「アタシは先生の前に連れていかれて、そいつらとは知り合いなのか、って」

 

「知り合いですよ。アタシの大事な友達ですよ」

 

「一人になるのは嫌ですよ」

 

「でも、友達を裏切るのは、ゼッタイできません」

 

「助けてくれた人たちを、捨てるような真似は・・・捨てるような真似は」

 

「ゼッタイにしないんだって・・・」

 

「みんなは、アタシを助けてくれたんです」

 

「ぜったいに、裏切れないって、裏切れないって・・・」

 

もう昔、猫を捨てた時の我慢をして恨まない彼女はそこにはいません。

 

 

 

「もう決めた!決めました!ここまで言うこと聞かないなら、アタシが」

 

「アタシが!一生一緒にいたげる!」

 

 

 

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以上が明日原ルートの感想、及び考察でした。

 

シナリオが十分いいのでこれ以上語る余地はないですね。

 

語れと言われれば5時間くらい語れますけれど。

 

 

次回は夕莉シャチちゃん・・・の予定なのですが・・・

あの娘は解説する必要があるんですかね・・・

 

ここまでご覧いただきありがとうございます。

 

これからも更新頑張りますのでみてくださると飛び跳ねるほど喜びます。

 

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